インタビューその2
オアフ島で唯一のファイブスターホテルであるトランプタワー。2009年の開業当初からゼネラルマネージャーを務めるScott Ingwers氏に、ファイブスターであり続ける秘密をお話しいただくシリーズ2弾。今回は、数ある有名ブランドホテルとトランプホテルって、どんな違いがあるのか? そもそもホテルとしてどんなことを大事にしているブランドなのか? なかなか知られていないトランプホテルのブランドについて聞いてみた。
これだけ素晴らしいトランプタワーを統括されているスコットさん、ちなみにこれまではどういった経歴なのですか?
私は2009年の開業当初からここワイキキでゼネラルマネージャーを務めさせていただいておりながら、今は地域統括副社長としてラスベガス、バンクーバー、そして新規プロジェクトをいくつか見ています。幸いにもここワイキキにいならがたくさんのプロジェクトに携わることができたのですが、実はこれまでもずっとホテル業界で働いてきました。もう30年になりますよ。
私がトランプタワーに関わる前は、マウイ島のプリンスホテルに9年間勤務して、ゼネラルマネージャーをしておりました。そこは日本の西武グループが運営するホテルでしたので、やはり日本式のホスピタリティが徹底されていました。そこでの経験が、トランプタワーをこのワイキキにオープンさせるにあたってとても役に立ったと思います。
世界中にあるトランプホテルですが、独自のルールやスタンダートはありますか?
もともとトランプホテル自体、非常に新しいブランドです。ニューヨークから始まって、シカゴやラスベガス、そして今ではアメリカだけでなくカナダやパナマ、スコットランドなどでも展開しています。いずれもユニークなロケーションと建築スタイルで、一つとして同じホテルはありません。当然、お客様層も違うし、お出迎えするスタッフも違うわけです。そういう意味では、トランプホテルとしてのスタンダードというのは、その地域に根ざして文化の違いを受け入れていくということになるのかもしれません。どこへ泊まってもしっかりとリッツ・カールトンであるというクオリティのあり方とはまた一味違い、一つひとつのホテルがまったく違く、それを良しとしています。なぜなら、それぞれのロケーションによってお客様が求めているものが違うのですから。
ワイキキのトランプホテルはどのようにユニークなのですか?
ここワイキキのトランプも、もちろん他のトランプタワーとはまったく違います。前職のプリンスホテルの経験を生かして、日本の方へのサービスを徹底して研究しているわけですからね。例えば、もし何かミスしてしまった時の対応ですが、これがとても重要だと思っています。もしも予約が取れていなかったら、どうしますか? あるお客様は返金を求めていらっしゃるかもしれません。しかしまた一方のお客様は、金銭的なことよりもスタッフがいかに心のこもった対応をしてくれるかという点を求めているかもしれません。誤解を恐れずに大雑把に言えば、日本の方々は後者の例のようにいかに誠心誠意対応できているか、という点を評価されると考えています。
このように、お客様が何を求めているのか、微妙なニュアンスを読み取ることがとても大切なのです。これはおそらくワイキキのトランプタワー特有の価値観ですね。そしてこれが、ファイブスター獲得にも大きく貢献しているのだと思います。
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