インタビューその1
ハワイの高級ホテルといえば、ハレクラニやロイヤルハワイアン、そしてリッツ・カールトンなど色々と思い浮かぶ。しかし、それこそ星の数ほどあるホテルの中で、オアフ島で唯一ファイブスターを取得しているのは何を隠そうトランプタワーだけ。一体そこにはどんな秘密があるのだろうか? 特別なサービスがあるからなのか? 不動産としてトランプタワーを検討するにあたっても、ホテルのクオリティは当然気になるところ。2009年の開業当初からホテルのゼネラルマネージャーを務めるScott Ingwers氏にその秘密を聞いてみた。
トランプタワーが特別な理由は何でしょうか?
ワイキキにはとても良いホテルがたくさんありますが、トランプタワーはこのマーケットの中で、ユニットの平均サイズが一番大きいということが言えると思います。通常ホテルというとちょっと狭かったり、お風呂もユニットバスだったりしますが、トランプタワーに関してはスタジオタイプのお部屋でも余裕たっぷりなバスルームがあります。実際新しくオープンしたリッツ・カールトンよりもトランプタワーの方が客室は広いのです。
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トランプタワーの楽しみ方は色々とありますが、私は是非ご家族でのバケーションに使っていただきたいと願っています。ご家族と大切な時間を過ごす、それがトランプタワーの一番の楽しみ方だと思っています。その時、お部屋が狭いと嫌ですよね? トランプにはほとんどのお部屋にキッチンがあり、多くのお部屋に洗濯機・乾燥機が備え付けられています。ご家族でリラックスして、ストレスなく楽しいバケーションを過ごしていただけるには、このような余裕がとても大切だと考えています。この点において、私たちはマーケットのリーダーであり続けていると思います。
何かサービスとして特別なものはあるのでしょうか?
「トランプアタッシェ」というサービスがあります。通常のコンシェルジュももちろんとても有能なスタッフがいますが、いわゆるコンシェルジュというとレストランの予約や、ゴルフ場の予約といった手配業務が中心ですね。しかしトランプアタッシェはそれ以上に、お客様のご要望にお答えする存在です。
例えば、お客様からビーガンのお食事のご要望があった場合、ただ単にビーガンレストランをご紹介して予約をするのではなく、例えばホテル内のシェフに調理をさせてお部屋でお食事を楽しんでいたくようなご提案も可能です。また、新しく広くなったジムもありますが、お客様はご自身のユニットで運動していただくことも可能です。そのためのプログラムもご用意しており、ダンベルなどをお部屋までお届けすることも可能です。また、お子様連れのゲストの方々にも楽しんでいただけるよう「トランプキッズ」というプログラムもあります。楽しいアクティビティだけでなく、お子様サイズのスリッパやバスローブまで全て揃えています。なかなかここまで、心からお客様の対応をするというホテルはないのではないでしょうか?
ホスピタリティとして、何か気をつけていることはありますか?
ワイキキというマーケットはアメリカでありながら、日本人のゲストがとても多いという点で非常にユニークです。我々はアメリカのホテルですが、日本の方にとってどういうことが大切なのかを常日頃考えています。例えばフランス人にとってのラグジュアリーと、日本人にとってのラグジュアリーという感覚は必ず違うはずです。そこにどんな秘密が隠れているのか、それをいつも意識しながら対応をさせていただいています。
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具体的にはやはり、最初に言葉の壁があると思います。そのため我々は、日本語スピーカーをたくさん従業員として雇用しています。日本の方々が、安心して安全に楽しんでいただけるためのまずそれが第一歩でしょう。そしてもちろん、人口分布としては日本の方が一番多いのですが、少ないからといってそれらの文化の方々をないがしろにもできません。中国の方々への対応も日本の方々とは違うと思います。一つひとつの文化をリスペクトして、それぞれの背景やニュアンスにとても気を使っています。
これは他のホテルとは決定的に違う、我々のお客様への徹底したサービス精神だと思います。是非ご宿泊いただいて、我々のホスピタリティをご堪能いただけましたら幸いです。