2023年6月ハワイ不動産市場 – 簡単まとめ!

※記事内の図は全てクリックで拡大します。

成約価格中央値:戸建て・コンドともに高価格帯維持

グラフ1:オアフ島不動産-成約価格中央値(1987年〜2023年)
戸建 コンドミニアム
6月の成約価格中央値 $1,050,000 $510,000
前月比 $1,109,000(5.3%減) $505,000(1.0%増)
前年比 $1,100,000(4.5%減) $535,000(4.5%減)

2023年6月期のオアフ島の戸建て・コンドミニアムはともに前年同月比で4.5%の価格の下落がありました。ただし、それでも戸建て市場は100万ドルを超える価格帯を維持、コンドミニアムは前月を上回る成約価格中央値を記録しました。

2023年の上半期が終わった状況ではありますが、想定していたような価格の下落は生じず過去最高水準の価格帯を維持し続けております。

取引件数:戸建は減少、コンドは増加傾向

グラフ2:オアフ島不動産-取引件数(2020年6月〜2023年6月)
戸建 コンドミニアム
6月の取引件数 248件 470件
前月比 262件(5.3%減) 438件(7.3%増)
前年比 357件(30.5%減) 626件(24.9%減)

6月期には米国の住宅ローン金利が一旦落ち着くかと思いきや、再度上昇に転じました。その金利上昇を受け、戸建ての取引件数は若干減少傾向となりました。物件価格が戸建てよりも相対的にリーズナブルなコンドミニアムマーケットでは、金利上昇の逆風を跳ね除けて、前月比7.3%の上昇を記録しております。

ただ、以下のグラフ3から分かるように、6月末日にエスクローに入っている物件数(買い手がついて契約手続き中の物件数)は戸建て・コンドミニアムともに減少となり、7月以降はその影響で取引件数は下落するものと想定されます。

グラフ3:オアフ島不動産-手続き中件数(2020年6月〜2023年6月)

市場の物件数:戸建・コンドともに微増

グラフ4:オアフ島不動産-市場在庫数(2020年6月〜2023年6月)
戸建 コンドミニアム
6月末日の在庫物件数 605件 1,159件
前月比 543件(11.4%増) 1,118件(3.7%増)
前年比 527件(14.8%増) 998件(16.1%増)

2023年6月期は戸建て・コンドミニアムともに若干の在庫物件数の増加が見られました。
上記でお伝えしたとおり、住宅ローン金利の上昇を受け、特に戸建ては取引件数自体が減少したこともあり、それに伴い在庫数も増加した、ということになります。

マーケットに新たに売り出される物件数は前月比では増加してはいるものの、過去との比較では低水準のところで止まっております。
そして価格帯が過去最高水準を維持しているという事実が、米国経済の底堅さを表しており、インフレ抑制の難しさを象徴しているところでもあります。

グラフ5:オアフ島不動産-販売開始物件数(2020年6月〜2023年6月)

買い手がつくまでの日数中央値:戸建・コンドともに減少傾向継続

グラフ6:オアフ島不動産-成約までの日数中央値(2020年6月〜2023年6月)
戸建 コンドミニアム
6月の買い手が
つくまでの日数中央値
17日間 18日間
前月比 21日間(19.0%減) 20日間(11.1%減)
前年比 10日間(70.0%増) 11日間(63.6%増)

2023年6月期の物件が市場に出されてから買い手がつくまでの日数は戸建てが17日間、コンドミニアムが18日間となりました。2月期には大きく上昇したDays On Marketの日数ですが、ここ数ヶ月でまた大きく減少傾向にあります。

一時期の米国経済の不透明感から買い控えていた層が再度取得に向けて動き出し需要と供給のバランスがタイトになってきていることがこのデータからよくわかります。

一言まとめ!

2023年も早いもので半分が終わりました。

2021年から続いていた米国不動産価格の急激な上昇、そして2022年からの住宅ローン金利の高騰を受け、ネガティブな印象から始まった2023年ですが、上半期の動きを総括すると、米国経済の底堅さ、ハワイ不動産の力強さを再認識する結果となりました。
特に上半期後半にかけて、米国経済のリセッションリスクが後退し、買い手のマインドが持ち直してきていることがわかります。

一方で、為替マーケットが再び大きく動き出したことにより、日本人投資家の皆様からすると、ハワイ不動産の購入には心理的なハードルが高くなってきていることも事実としてあるのではないでしょうか。
2023年は、ここ10年規模で続いていた日本人投資家の皆様によるハワイ不動産購入の動きが一つの節目を迎えたタイミングになっていると感じます。
一時期減価償却目的で購入された投資家様も、所有期間が5年を超え、長期譲渡税制が適用されるケースも増加してきたこと、さらに円安による円建ての資産価値の増加が見込まれるという背景もあり、売却を検討・実行に移されるオーナー様が非常に多くなってきております。

Crossoverではハワイ不動産歴20年以上の不動産ブローカーと日米の不動産を経験した代表を含む全社で、お一人おひとりをサポートいたします。ハワイ不動産の購入・売却・管理についてご興味、ご質問、ご不安等ある方はお気軽にご相談ください。

※グラフ1〜6と表の数字はHonolulu Board of Realtors公表のデータを引用しています。