2024年8月ハワイ不動産市場 – 簡単まとめ!

※記事内の図は全てクリックで拡大します。

成約価格中央値:戸建・コンドともに前月比微減

グラフ1:オアフ島不動産-成約価格中央値(1987年8月〜2024年8月)
戸建 コンドミニアム
8月の成約価格中央値 $1,122,000 $500,000
前月比 $1,140,000(1.6%減) $509,000(1.8%減)
前年比 $1,110,000(1.1%増) $515,000(2.9%減)

2024年8月期の成約価格中央値は、戸建て・コンドミニアムともに前月比では微減となりました。どちらのマーケットも高価格帯水準を維持している状態ですが、売却希望価格(Listing Price)を上回る取引は、戸建てで30%、コンドミニアムで15%となり、特にコンドミニアムでは昨年度よりも大幅に減少傾向となりました。

取引件数:戸建・コンドともに横ばい

グラフ2:オアフ島不動産-取引件数(2021年8月〜2024年8月)
戸建 コンドミニアム
8月の取引件数 253件 401件
前月比 269件(5.9%減) 389件(3.1%増)
前年比 252件(0.4%増) 422件(5.0%減)

2024年8月期の取引件数は、戸建・コンドともに横ばい傾向となりました。
前年同月比での取引件数は大きな変動のない中で、下記の在庫数・新規販売物件数が伸びているということで、需要と供給のバランスに変化が生じてきております。

市場の物件数:戸建・コンドともに前年比大幅増

グラフ3:オアフ島不動産-市場在庫数(2021年8月〜2024年8月)
戸建 コンドミニアム
8月末日の在庫物件数 760件 1,879件
前月比 722件(5.3%増) 1,867件(0.6%増)
前年比 598件(27.1%増) 1,146件(64.0%増)

2024年8月期の市場物件数ですが、戸建て・コンドミニアムともに前年同月比では大幅に増加となりました。
特にコンドミニアムの増加ペースは著しく、ついに64%増となっております。
上記に記載の通り、取引件数自体は昨年度と大きく変動がない中で、新規販売物件が増加していることにより、純粋に増加傾向が継続する形となります。

グラフ4:オアフ島不動産-販売開始物件数(2021年8月〜2024年8月)

昨年度と比較すると、毎月の新規物件供給量が100〜300件ほど多いため、少しずつ積み重なって在庫数の増加につながっている状況です。
コンドミニアムでは全てのお部屋タイプで50%以上の増加となっておりますが、特に増加が著しいのは、1ベッドルームと2ベッドルームのお部屋タイプになっています。以前よりもコンドミニアムの維持コスト(管理費等)が大きく上昇してきていることが売却につながっている可能性があるということです。

買い手がつくまでの日数(Days on Market)中央値:戸建は安定、コンドは増加傾向

グラフ5:オアフ島不動産-成約までの日数中央値(2021年8月〜2024年8月)
戸建 コンドミニアム
8月の買い手が
つくまでの日数中央値
14日間 28日間
前月比 15日間(6.7%減) 30日間(6.7%減)
前年比 18日間(22.2%減) 18日間(55.6%増)

2024年8月期のDOMは、戸建ては14日間となり、強い売買環境を維持しております。
コンドミニアムは28日ということで先月より若干短縮されたものの、前年比では10日延びているという状況です。

前述の通り、コンドミニアムの市場物件数が前年比64%増ということで、買手側の選択肢が劇的に増えていますので、DOMが延びるのは当然ということです。

一言まとめ!

2024年8月期の不動産データでは、戸建てマーケットの堅調さが際立つ一方、コンドミニアムマーケットの方は勢いに欠ける部分も見受けられました。

ただし、米国の利下げが決定的となる中、住宅ローンも大きく動き始めてまいりました。
直近の30年固定のレートは6.2%まで下落してきており、2年ぶりに6.0%を切って5%台に乗せるのではないか、という段階まできております。

グラフ6:米国住宅固定ローン金利(2024年9月12日時点5年推移)

ほぼ既定路線となった米国の利下げと、あとは米大統領戦を11月に控え、ここからマーケットは大きく動きそうな予感もしますね。

少なくとも不動産マーケットにとって住宅ローン金利の下落はプラスに働いてまいりますので、明確に6%を割れてくることで今まで様子見をしていたBuyerが動き出す可能性は十分にあります。

また、為替も大きく動いています。
2024年9月13日現在、140円台までドル安・円高が進行しておりますが、単純に「米国の利下げ +日銀の利上げ」の構図からの動きとなっているようです。

グラフ7:米ドル/日本円為替(2024年9月13日時点)

この為替動向を受けて、日本人の投資家様が「購入」に動き始めていることを感じます。
実際に日本人のハワイへの渡航者数も、年初から現在までの累積で昨年度より50%以上増加している事実もあります。
ドル円の為替水準として、135円前後であればある程度納得感がある、という感覚の方が多いようですね。

Crossoverではハワイ不動産歴20年以上の不動産ブローカーと日米の不動産を経験した代表を含む全社で、お一人おひとりをサポートいたします。ハワイ不動産の購入・売却・管理についてご興味、ご質問、ご不安等ある方はお気軽にご相談ください。

※グラフ1〜5と表の数字はHonolulu Board of Realtors公表のデータを引用。
※グラフ6はFreddie Macより引用。
※グラフ7はTrading Viewより引用。