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成約価格中央値:戸建は横ばい、コンドは上昇
戸建 | コンドミニアム | |
4月の成約価格中央値 | $1,100,000 | $528,000 |
前月比 | $1,100,000(変化なし) | $500,000(5.6%増) |
前年比 | $999,995(10.0%増) | $500,000(5.6%増) |
2024年4月期の成約価格中央値は、戸建ては前月比は横ばい、コンドミニアムは上昇となりました。
4月期も相変わらず高価格帯を維持していることがわかりますが、コンドミニアムの取引では30万ドル台の物件取引が35.1%減少したことに対して、60万ドル以上の価格帯の取引件数が23.1%増加したことが寄与しております。
取引件数:戸建、コンドともに大幅増
戸建 | コンドミニアム | |
4月の取引件数 | 262件 | 431件 |
前月比 | 230件(13.9%増) | 344件(25.3%増) |
前年比 | 208件(26.0%増) | 420件(2.6%増) |
2024年4月期の取引件数は、前月比ならびに前年同月比で見ても、戸建・コンドミニアムともに増加という結果となりました。コンドミニアムに関しては3月期に大きな伸びがあるはずだったものが低調だった分、その反動もあり4月に大きく伸びました。
少し勢いが出てきたように見受けられますが、これでもまだ2021年・2022年のピーク時と比較すると40%減の状態であり、パンデミック前の2019年と比較しても20%程度少ない状態です。
市場の物件数:戸建、コンドともに増加傾向継続
戸建 | コンドミニアム | |
4月末日の在庫物件数 | 614件 | 1,576件 |
前月比 | 581件(6.4%増) | 1,493件(5.6%増) |
前年比 | 535件(15.5%増) | 1,144件(37.8%増) |
2024年4月期の市場物件数は戸建て・コンドミニアムともに増加傾向が継続です。特にコンドミニアムは前年同月比で37.8%増ということで大きく増加した形となりました。先月もお伝えした通りですが、グラフからもその傾向が目に見えておわかりいただけるかと思います。
注目すべきは戸建マーケットですが、価格が100万ドル以上の物件が前年比21.0%増加し、戸建マーケット全体の68%を占めるに至っている、ということです。ハワイで一般的な戸建を購入するには、日本円で考えると1億5千万円程度になるということですね。
当然ではありますが、新規販売開始物件数も戸建・コンドミニアムともに上昇傾向継続となっております。
これでも2019年に比べるとまだ戸建で36%、コンドミニアムでは20%少ない状態ですので、供給過多という状況ではありません。
買い手がつくまでの日数(Days on Market)中央値:戸建は大幅減、コンドは横ばい
戸建 | コンドミニアム | |
4月の買い手が つくまでの日数中央値 |
17日間 | 29日間 |
前月比 | 31日間(45.2%減) | 29日間(変化なし) |
前年比 | 24日間(29.2%減) | 20日間(45.0%増) |
2024年4月期のDOMは、大きく明暗が分かれました。
戸建マーケットは動きが急速になり、前月比のほぼ半分ほどに短縮となりました。価格についても取引の33%が売り手の売却希望価格を上回る金額での成約となっており、競争が激化していることが窺える内容となりました。
一方、コンドミニアムは約1ヶ月と変わらず、成約価格についても売り手の売却希望を超える取引は減少しております。
コンドミニアムはマーケットに出ている物件数もそれなりになってきた部分もあり、ある程度買い手側が時間をかけて検討をする状態になってきていると思います。
一言まとめ!
2024年4月期の不動産データでは、コンドミニアムはある程度落ち着いているものの、戸建てマーケットの強さが目立つ結果となりました。
4月期の米国CPIの数値も落ち着いてきておりますが、この金融引き締めにもかかわらず米国の景気が不安定にならずにソフトランディングできるのではないかという雰囲気も漂ってきております。そのあたりの環境が戸建てマーケットの強さに影響を及ぼしているのではないかと思われ、今後もこの価格帯を維持・継続していく可能性が出てまいりました。
CPI指標の落ち着きもあり、住宅ローン金利も一旦の頭打ちをした形です。それでも7%を超えているのでまだまだ高いのですが、この金利下においても目に見えて景気後退をしない米国経済の底堅さは目を見張るものがありますね。
為替についてですが、4月にはついに160円を突破する瞬間がありました。
長い間抵抗となっていた152円を超えてからは、あっという間に円の売り圧力が強まり、ある意味パニック売りのような状態になりましたが、ついに日銀による介入もなされた形です。
要は通常のマーケットでは円安を食い止めることができない状態にある、ということですが、上記にあるように、日本が米国と同じように政策金利を5%程度まで上げた場合、現在の米国と同じように景気を維持できるのか、というと、おそらくその答えはNOだと思います。
それがなぜ円が安くなってしまうのか?の答えのような気がいたします。
110円前後の時代にハワイ不動産を購入された日本人のオーナー様は多くいらっしゃいます。
結果として非常に先見の明があった、ということになると思いますが、売却を検討される場合には各種税務面で注意すべき点も多くあります。
Crossoverではハワイ不動産歴20年以上の不動産ブローカーと日米の不動産を経験した代表を含む全社で、お一人おひとりをサポートいたします。ハワイ不動産の購入・売却・管理についてご興味、ご質問、ご不安等ある方はお気軽にご相談ください。
※グラフ1〜6と表の数字はHonolulu Board of Realtors公表のデータを引用。
※グラフ7はTrading Viewより引用。
※グラフ8はFreddie Macより引用。