2024年2月ハワイ不動産市場 – 簡単まとめ!

※記事内の図は全てクリックで拡大します。

成約価格中央値:戸建て・コンドともに上昇

グラフ1:オアフ島不動産-成約価格中央値(1987年2月〜2024年2月)
戸建 コンドミニアム
2月の成約価格中央値 $1,075,000 $512,500
前月比 $1,021,016(5.3%増) $502,500(2.0%減)
前年比 $987,000(8.9%増) $480,000(6.8%増)

2024年2月期には戸建て・コンドミニアムともに、上昇という結果になりました。前年同月比で見ると戸建てが8.9%、コンドミニアムも6.8%の増加となり、ハワイ不動産の堅調さを改めて確認する月となりました。
戸建が$1,000,000〜$1,100,000、コンドミニアムが$480,000〜$520,000、という価格帯で長期間水準を維持しております。

取引件数:戸建は微減、コンドは増加

グラフ2:オアフ島不動産-取引件数(2021年2月〜2024年2月)
戸建 コンドミニアム
2月の取引件数 179件 334件
前月比 184件(2.7%減) 292件(14.4%増)
前年比 173件(3.5%増) 325件(2.8%増)

2024年2月期の取引件数は、前月比で見ると戸建ては若干の減少となりましたが、コンドミニアムは14%増と大幅に上昇しました。
ただし、戸建も前年同月比では増加となりました。まだ2ヶ月しか経っていませんが、年初来の累計で見ていくと、戸建は2023年度と比較して12.4%増、コンドミニアムも4.3%増ということで、昨年度の歴史的な低水準取引数からは脱却の兆しも見えてきております。

市場の物件数:戸建・コンドともに前月比ほぼ横ばい

グラフ3:オアフ島不動産-市場在庫数(2021年2月〜2024年2月)
戸建 コンドミニアム
2月末日の在庫物件数 599件 1,388件
前月比 607件(1.3%減) 1,348件(3.0%増)
前年比 547件(9.5%増) 1,177件(17.9%増)

2024年2月期の市場物件数は、こちらも前月比で見ると戸建て・コンドミニアムともに横ばいの水準となりました。
ただし、前年同月比で見てみると、それぞれ大きく増加傾向あることがわかります。

グラフ4:オアフ島不動産-販売開始物件数(2021年2月〜2024年2月)

新規販売開始物件数も前月比は大きく変化がないものの、前年比では大きく伸びてきております。
昨年度は、急激な金利上昇に伴い、既存ローンの優位性を確保する動きが顕著に表れ、新規でマーケットに出てくる物件数が大幅に減少した経緯がありますが、2024年度はその動きも少しずつ緩和してきており、マーケットが徐々に活性化してきていることがわかります。

買い手がつくまでの日数(Days on Market)中央値:戸建は横ばい、コンドは大きく上昇

グラフ5:オアフ島不動産-成約までの日数中央値(2021年2月〜2024年2月)
戸建 コンドミニアム
1月の買い手が
つくまでの日数中央値
30日間 39日間
前月比 29日間(3.4%増) 29日間(34.5%増)
前年比 47日間(36.2%減) 28日間(39.3%増)

2024年2月期のDOMは、コンドミニアムが大幅に上昇する形となりました。
例年2月はハワイ不動産取引もスローな時期になりますので、上昇自体は特殊な形ではないのですが、上昇率としてはかなり大きなものになっていると感じます。
この上昇が一過性のものなのか、それともこのまま継続していくのか、今後数ヶ月状況を注視する必要がありますね。

一言まとめ!

2024年2月期の不動産データでは、少しずつではありますが、ハワイ不動産マーケットが正常化への道のりを進んできているような形になりました。

現時点ではFRBによる追加利上げの可能性はそこまで高くなく、利下げに転じるタイミングが早いのか遅いのかの判断ということになってくるかと思いますが、それに伴い住宅ローン金利も高止まりはしているもののこれ以上の上昇もリスクとしては少ないのではないかと考えられます。

グラフ6:米国住宅固定ローン金利(2024年3月7日時点)

その辺りの環境が整ってくることに伴い、市場に出てくる物件数も昨年度よりは増加傾向にあり、また購入側もある程度冷静に判断ができる状況になってきていることから、取引件数も回復していく可能性があります。

為替については、やはり150円の蓋がしっかりと機能している形で、簡単にはそこを抜いていくことができないようです。
また、日銀のゼロ金利政策解除の観測がまた再燃したことにより、一時的に円高に振れてまいりました。仮にこのまま円高に振れたとして、144円を下回る展開になるのかどうかがポイントになりそうですね。

グラフ7:米ドル/日本円為替(2024年3月11日時点)

いずれにしても、ハワイ不動産全体のマーケットとしては安定しているので、外部環境がどうなっていくかで今後の動向が左右される形になりそうです。

Crossoverではハワイ不動産歴20年以上の不動産ブローカーと日米の不動産を経験した代表を含む全社で、お一人おひとりをサポートいたします。ハワイ不動産の購入・売却・管理についてご興味、ご質問、ご不安等ある方はお気軽にご相談ください。

※グラフ1〜5と表の数字はHonolulu Board of Realtors公表のデータを引用。
※グラフ6はFreddie Macより引用。
※グラフ7はTrading Viewより引用。