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成約価格中央値:戸建て、コンドともに前月比僅かに上昇

グラフ1:オアフ島不動産-成約価格中央値(1987年4月〜2025年4月)
戸建 | コンドミニアム | |
2025年4月の成約価格中央値 | $1,170,000 | $505,000 |
前月比 | $1,160,000(0.9%増) | $500,000(1.0%増) |
前年同月比 | $1,100,000(6.4%増) | $528,000(4.4%減) |
2025年4月期の成約価格中央値は、戸建てとコンドミニアムともに前月比で約1.0%増加し、上昇傾向が見られました。
前年比では、戸建てが6.4%増と増加傾向にある一方で、コンドミニアムは4.4%減少しています。しかし、総じて見ると目立った変動はなく、2025年に入ってからは比較的安定した価格が維持されていると言えるでしょう。
取引件数:戸建とコンドともに前月比大幅上昇

グラフ2:オアフ島不動産-取引件数(2022年4月〜2025年4月)
戸建 | コンドミニアム | |
2025年4月の取引件数 | 241件 | 395件 |
前月比 | 206件(17.0%増) | 369件(7.1%増) |
前年同月比 | 262件(8.0%減) | 431件(8.4%減) |
2025年4月期の取引件数は、前月に引き続き戸建・コンドミニアムともに大幅な増加を記録し、2025年度で最も多い件数となりました。
累計取引件数については、過去2年間で増減を繰り返してきていますが、今年度に入ってからは戸建・コンドミニアムともに安定した増加傾向が見られ、現時点では安心感のある結果となっているのではないでしょうか。

市場の物件数:戸建とコンドともに増加傾向継続

グラフ4:オアフ島不動産-市場在庫数(2022年4月〜2025年4月)
戸建 | コンドミニアム | |
2025年4月の在庫物件数 | 805件 | 2,512件 |
前月比 | 773件(4.1%増) | 2,302件(9.1%増) |
前年同月比 | 618件(30.3%増) | 1,576件(59.4%増) |
2025年4月期の市場物件数は、戸建・コンドミニアムともに前月からさらに増加し、以前から続く上昇傾向を強める結果となりました。前年同月比では、戸建てが30.3%増、コンドミニアムが59.4%増と、物件供給数の伸びが勢いを増していることがうかがえます。
ドル円為替の変動やアメリカの経済政策の影響により、先行きが見通しにくい状況が続く中での供給数の大幅な増加であるため、市場動向に一喜一憂せず、冷静かつ慎重に判断を下すことが重要になりそうです。
買い手がつくまでの日数(Days on Market)中央値:戸建とコンドともに増加

グラフ5:オアフ島不動産-成約までの日数中央値(2022年4月〜2025年4月)
戸建 | コンドミニアム | |
4月の買い手がつくまでの日数中央値 | 29日間 | 43日間 |
前月比 | 15日間(93.3%増) | 40日間(7.5%増) |
前年同月比 | 17日間(70.6%増) | 29日間(48.3%増) |
2025年4月期のDOM(成約までの日数中央値)は、戸建て・コンドミニアムともに増加する結果となりました。特に戸建てについては、前月比前年比ともに70%以上の増加となっています。
一方、コンドミニアムについては前月比では大きな変化はみられませんがいずれも増加傾向にあります。
一言まとめ
2025年4月期の不動産市場は、前月に続き回復基調を維持しており、戸建およびコンドミニアムの取引件数が高水準を記録するなど、引き続き活発な動きを見せています。
アメリカ国内ではトランプ政権による利下げ政策の議論が活発さを増して行われていますが、FRB(米連邦準備制度理事会)は、2025年内の利下げには慎重な姿勢を示しています。市場では依然として高金利の長期化への懸念が根強く、企業の設備投資や住宅ローン金利への影響が警戒されています。
加えて、アメリカではAI導入の拡大に伴い、多くの業種で人員削減が加速しており、特にテック業界や金融業界ではレイオフのニュースが相次いでいます。Bloombergの調査によれば、ウォール街では今後最大20万人の雇用が削減される可能性があると予測されています。
こうした動きにより、全米で不動産取引にも慎重な空気が広がりつつあります。コロナ禍以降、リモートワーカーの移住先として注目を集めていたハワイにおいても、全米で最も高いとされる賃料や物価の影響に加え、レイオフの時代が続く中で、移住希望者の減少が懸念される状況です。
今後も為替の変動や米国の政治・経済情勢の不安定さは長期的に続くと見られ、冷静で的確な投資判断が求められる局面が続くでしょう。
2025年5月8日時点の住宅ローン金利は6.76%と、前月からわずかに上昇しているものの、大きな変動は見られていません。

グラフ5:Freddie Mac米国住宅固定ローン金利(2025年5月08日時点)
2025年4月期のUSD/JPY為替は、先月と同様に145円台前後を行き来する状況が続いています。一時は、140円台を切るのではという数字も見えましたが、現在は再び145円を若干超える形で落ち着いています。今後も変動は続きそうですので注意が必要です。

グラフ6:Trading View 米ドル・日本円為替チャート(2025年5月15日時点)
先週ご紹介させていただいたMUSE Honoluluのタウンホームはご覧いただけましたでしょうか?
米国の経済政策の動向に左右されることなく、現状ハワイ不動産市場では新築プロジェクトの購入や買い替えが昨年と比べても引き続き活発に行われております。
MUSE Honoluluのようなユニークで洗練された最新デザインのプロジェクトから、Ward Villageの集大成とも言える最上級ラグジュアリーコンド「Melia & Ilima」まで、今後も目が離せない注目物件が続々と登場予定です。ぜひ、この機会に一歩先のハワイライフをご検討されてみてはいかがでしょうか?
Crossoverではハワイ不動産歴20年以上の不動産ブローカーと日米の不動産を経験した代表を含む全社で、お一人おひとりをサポートいたします。ハワイ不動産の購入・売却・管理についてご興味、ご質問、ご不安等ある方はお気軽にご相談ください。
※グラフ1〜4、表1、表の数字はHonolulu Board of Realtors公表のデータを引用。
※グラフ5はFreddie Macより引用。
※グラフ6はTrading Viewより引用。