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成約価格中央値:戸建ては上昇、コンドは下落

グラフ1:オアフ島不動産-成約価格中央値(1987年2月〜2025年2月)
戸建 | コンドミニアム | |
2025年2月の成約価格中央値 | $1,185,000 | $494,000 |
前月比 | $1,120,000(5.8%増) | $539,500(8.4%減) |
前年同月比 | $1,075,000(10.2%増) | $512,500(3.6%減) |
2025年2月期の成約価格中央値は、戸建てが前月比5.8%増と大幅に上昇した一方、コンドミニアムは前月比8.4%減の$494,000と下落しました。ただし、コンドミニアムの前年比は3.6%減にとどまり、引き続き安定した動きを見せています。
また、戸建ては前年比でも10.2%増となり、2025年に入り急上昇していることがわかります。
取引件数:戸建は前月比下落・コンドも減少傾向

グラフ2:オアフ島不動産-取引件数(2022年2月〜2025年2月)
戸建 | コンドミニアム | |
2025年2月の取引件数 | 167件 | 293件 |
前月比 | 196件(14.8%減) | 312件(6.1%減) |
前年同月比 | 179件(6.7%減) | 334件(12.3%減) |
2025年2月期の取引件数は、戸建・コンドミニアムともに前月比で減少傾向にあり、前年同月比でもともに6%以上の減少となりました。
累計取引件数を見ると、戸建てはこの2年間で大幅に増加しており、コンドミニアムも戸建てほどの伸びではないものの、2年間で0.8%増まで回復しています。今後の2025年度の動向が注目されます。

市場の物件数:戸建は若干の減少、コンドは増加傾向継続

グラフ4:オアフ島不動産-市場在庫数(2022年2月〜2025年2月)
戸建 | コンドミニアム | |
2025年2月の在庫物件数 | 728件 | 2,160件 |
前月比 | 734件(0.8%減) | 2,088件(3.4%増) |
前年同月比 | 599件(21.5%増) | 1,388件(55.6%増) |
2025年2月期の市場物件数ですが、戸建てに関しては、前月比微減で安定しています。コンドミニアムは前月から更に3.4%増加しました。前年同月比では圧倒の55.6%増となっており、コロナ以降、倍の数の物件が供給されている状態です。
今月も在庫数の増加ペースの方が圧倒的に早い状態が続いていますので、引き続き注意が必要です。
買い手がつくまでの日数(Days on Market)中央値:戸建は微減・コンドは上昇

グラフ5:オアフ島不動産-成約までの日数中央値(2022年2月〜2025年2月)
戸建 | コンドミニアム | |
2月の買い手がつくまでの日数中央値 | 23日間 | 48日間 |
前月比 | 25日間(8.0%減) | 39日間(23.1%増) |
前年同月比 | 30日間(23.3%減) | 39日間(23.1%増) |
2025年2月期のDOMは、戸建てが前月比と前年比共に減少しており、好調な滑り出しを見せています。一方で、コンドミニアムに関しては過去3年間で最長の48日に達してしまいました。
先月同様、在庫数の増加ペースが圧倒的に早いため、DOMについてもコンドミニアムは増加傾向が続いております。これにより、売り手は価格調整を迫られる場面も増えており、需要の回復に向けた戦略の見直しが引き続き重要です。
一言まとめ!
早くも2025年度が始まり2ヶ月が経過しました。2月期の不動産データは全体的に需要の回復が必要となる結果となりましたが、為替市場においては、久々に円が140円台まで回復し、ドル円相場における変動が注目されています。
この円高傾向が続けば、輸入品の価格が抑制され、インフレ圧力が軽減する可能性もありますが、米国の政策動向や世界的な経済状況が依然として今年のハワイ不動産市場にも重要な影響を与えるでしょう。特に、円高の進行は一部の海外投資家にとっては魅力的に映るかもしれませんが、これにより、販売戦略や価格調整がより重要となる局面が予想されます。
住宅ローン金利は、2025/3/13時点で6.65%となっており、先月から大きな変動は見られず減少傾向にありますが、インフレ抑制のための金利政策は続いておりますので、今後も高止まりするのではないでしょうか。

グラフ5:Freddie Mac米国住宅固定ローン金利(2025年3月13日時点)
2025年2月期のUSD/JPY為替は、円高傾向が続いています。依然として円安の状態ではありますが、140円台を見かけるのはどこか新鮮な気持ちにもなりますね。
円安から円高へのシフトが、新たな経済機会を生む可能性もある一方で、このような為替の変動は先を見据えて予測することが難しい為、売却時の為替差益や損失も考慮しながら、慎重に取引を進めることが重要です。

グラフ6:Trading View 米ドル・日本円為替チャート(2025年3月13日時点)
3月に入り、新築プロジェクトからリセールまで、日本人投資家の皆様の動きが活発になってきている印象です。現在、不動産市場は供給過多となっていますが、為替の動きと合わせて市場動向を慎重に観察していけば、上手に資産形成を進められる1年になると考えておりますので、ご一緒に注視していければと思います!
Crossoverではハワイ不動産歴20年以上の不動産ブローカーと日米の不動産を経験した代表を含む全社で、お一人おひとりをサポートいたします。ハワイ不動産の購入・売却・管理についてご興味、ご質問、ご不安等ある方はお気軽にご相談ください。
※グラフ1〜4、表1、表の数字はHonolulu Board of Realtors公表のデータを引用。
※グラフ5はFreddie Macより引用。
※グラフ6はTrading Viewより引用。