ハワイ銀行口座の疑問を全部解決!</br>初めての「Bank of Hawaii」(2)

ハワイ不動産をご所有になると、皆様検討するのがハワイの銀行口座開設です。管理費の支払いや賃貸収入の受け取りなど、送金やカードでは面倒な手続きがたくさんありますが、ハワイに口座があれば手間を大幅に省くことができます。また、先行き不透明な現在、資産の分散のために海外に資金を移したいとお考えの方も多くいらっしゃることと思います。

そういった方々の一助となるべく、前編ではBank of Hawaii(バンク・オブ・ハワイ)でインターナショナル・バンキング・オフィサーを務める早川さんに、Bank of Hawaiiについて、口座開設や種類について基本から詳しく教えていただきました。今回は一歩進んで、送金やオンラインバンキング、海外に口座を持つ意義についてお話を伺います。


前編はこちらから:ハワイ銀行口座の疑問を全部解決!初めての「Bank of Hawaii」(1)


早川さんは日本で大学を卒業後、20年の社会人経験を経てハワイへ渡航。現在はBank of Hawaiiで日本の富裕層のお客様を専門にご担当なさっています。これまでのご経験から富裕層のお客様固有のご事情に理解が深く、お客様の目的に沿って提供する的確なアシストに定評があります。

知ってましたか?日本のATMも利用可能!

画像はBank of Hawaii公式twitterより引用

<Crossover>

Bank of Hawaiiの口座を開いたら、ハワイ旅行中もATMでお金の出し入れができるということですよね。
旅行中に使うだけでもとても便利そうです。


<Bank of Hawaii 早川さん>

はい。もちろんメインランドでもハワイでもATMでお金の出し入れが可能です。手数料は掛かりますが、Bank of Hawaiiのキャッシュカードは日本のATMでも使うことができます。わざわざ手数料を支払って日本でBank of Hawaiiの口座から預金を引き出す必要はないと思うので、お勧めはしていませんが(笑)。セブンイレブン等のATMで可能です。


<Crossover>

日本のATMでもBank of Hawaiiのカードを使えるとは知りませんでした!驚きです。
でも、確かに使う意味はあまりないかもしれませんね・・・。


<Bank of Hawaii 早川さん>

それが全く意味がないということもありません。前編でお話したように、1年間出入金がないと口座は休眠状態になってしまいます。しばらくハワイに行けないような時は、日本のATMで少しお金を下ろしたりすることで、これを防ぐことができます。特に今は日本の方が中々ハワイに来られないので、この方法で対策をしていらっしゃる方が実際にいらっしゃいます。また、為替の状況によっては敢えてドル資産を使うという意味合いはあるかもしれませんね。


この他、Bank of Hawaiiが発行するデビット・カードも日本のコンビニなどで使うことができます。ただ、アメリカ国外で使うとInternational Transactionとなるので手数料がかかります。手数料は購入金額の3%、現金の引き出しは1回当たり$5です。

日本とは違う!「送金」を巡る事情

画像はBank of Hawaii公式twitterより引用

<Crossover>

最近は日本から海外への送金手続きがより厳格になってきているようです。Bank of Hawaiiの口座から米国口座への送金は、国内送金ということで簡単にできるのでしょうか。


<Bank of Hawaii 早川さん>

アメリカでは銀行からのお金の流れはとても厳しく見られていますので、送金の手順はとても煩雑です。基本的には送金手続きは銀行の窓口でしか承っていません。支店付けのお客様は遠隔からの送金依頼はできません。言葉の壁もありますし、電話越しのご本人確認は難しいのです。


ただ、私のような担当者がついているお客様であれば、送金許諾書を事前にご登録いただくことで現地に行かずとも送金手続きが可能です。それでも依頼書のやり取りとご本人確認は必要ですので、手続きは簡単とは言えません。送金に関する書類に有効期限があり、更に日本とは時差がありますので、まずは事前に手続をする日にちを決め、送金先の情報もお知らせいただきます。当日の朝、実際に書類を用意してお客様にご送付、お客様はご署名後にご返送いただき、こちらで受領後、別の担当者から電話で最終的な内容確認をする、という流れを日本の午前中に済ませる必要があります。結構大変です。送金を巡る事情は日本とは大分違い、簡単ではありません。


このお話でお分かりいただけると思うのですが、本当にハワイに資産を置きたいとお考えであれば、銀行に担当者がいるかいないかで使い勝手が随分違うと思います。


<Crossover>

日本での送金と全然違うんですね。これだけ手間がかかるということは、送金手数料も日本より高いのでしょうか。


<Bank of Hawaii 早川さん>

Bank of Hawaiiの口座から米国内の口座への送金であれば$5,000以上は一律$75、それ未満は$40です。アメリカ外への送金は$5,000以上は$100、それ未満は$75です。高いですよね。アメリカでは小切手を郵送する方法での支払いがまだ多いのも、送金手数料が高いから、という一因もあるかもしれませんね。


私もまだハワイに来て7年目で、日本の感覚が残っているので、アメリカの送金は大変だと感じます。日本の銀行であれば、私もハワイにいながらオンラインで簡単に送金手続きができますからね。これは日本とアメリカの大きな違いだと思います。


<Crossover>

不動産を所有しているとACH(Automated Clearing House:小口決済システム)で管理費の支払いや賃料の受け取りをする事が多いですが、手続きはとてもシンプルです。ACHは送金とは違うのでしょうか。


<Bank of Hawaii 早川さん>

ACHは自動引落としなので、送金とは違います。不動産の管理費などは自動引落としの設定ができますが、銀行が窓口ではなく、通常は管理会社側で申請書やウェブでの申請ができるようになっていますので、そこを通じて設定することになります。


<Crossover>

ACHを設定して口座にお金の動きはあったのに、休眠口座になってしまったという話を何度か聞いたことがあります。これはACHが送金とは違うから、ということですか。


<Bank of Hawaii 早川さん>

そうです。ACHは設定されたものなので、口座所有者が介在した取引とはみなされません。自動引落としだけが毎月続いていると、取引のない口座として休眠口座になってしまうのです。


ただ、休眠口座になる前に必ず銀行から確認のお手紙を郵送しています。それに署名して同封の返信用封筒でご提出いただくだけで休眠口座にはならないのですが、英語の書類のため、見落としてしまわれる方がとても多いです。毎月紙の明細を受領している人は特に、「いつもの書類ね」と確認を怠りがちです。ただ、もし休眠口座になってしまっても、再開するのはそんなに難しいことではありません。お知らせいただければ私どもから書類をお送りしますので、それにご署名・ご返信いただくだけです。

よくある質問:小切手・ローン・オンラインバンキング

画像はGoogle PlayのBOH Mobile Bankingアプリ紹介ページより引用

<Crossover>

折角の機会ですので、私どもがお客様からよくお聞きする疑問点について教えてください。
小切手での支払いには金額の上限がありますか。ハワイ不動産購入時に小切手で支払いたいというお客様がたまにいらっしゃいますが、可能でしょうか。


<Bank of Hawaii 早川さん>

小切手での支払いに限度額はありません。ですが、エスクロー会社(不動産取引時に売主と買主の間に入り、取引を管理する機関)が小切手(Personal check)での支払いは認めないことが多いです。Personal Checkだと実際にその口座に資金があるのか、エスクローが確認できないからです。振り出された小切手を換金しようと思ったら口座に資金がなく、不渡りなるというリスクがあります。

どうしても小切手で支払うということであれば、Cashier’s checkまたはBank checkという銀行が発行する小切手を使うことができます。これは銀行が発行するものなので、発行した時にお金が口座から引き落とされ、不渡りがありません。


<Crossover>

ハワイ不動産を購入する際、日本人でもBank of Hawaiiでローンを組むことはできますか。


<Bank of Hawaii 早川さん>

はい、日本人のお客様でもローンを組むことは可能です。ただ、日本にお住まいの場合は非居住者なので、居住者とは条件が異なります。例えばLoan to Value(物件価格に対する融資の割合)が違います。ハワイ居住者はとても少ない頭金でローンが組めることもありますが、非居住者はそうはいきません。物件の価格にもよりますが、$50万以上の物件であれば50%は頭金が必要だとお考え下さい


利率もローカルの方よりは高くなります。具体的な数字はお客様のキャッシュフローによるので、一概に申し上げることができません。


アメリカでローンを組む際に、一番重要視されることはキャッシュフローです。毎月決まった収入がいくらあるのかが重要です。経営者の方は会社の決算報告書なども全てご提出していただいた上で判断することになります。会社を経営している方は節税のために敢えて収入を抑えている場合がありますが、そのような方はローンが通りにくいことがあります。


<Crossover>

実際にBank of Hawaiiでローンを組む日本の方はいらっしゃいますか。


<Bank of Hawaii 早川さん>

多くはありませんが、いらっしゃいます。元々日本人のハワイ不動産購入は現金で支払うケースがほとんどですし、現在ハワイの不動産金利が史上最低とは言っても、日本とは比較になりませんので、数は多くありません。まだ現役で働いていらっしゃって、手持ちの現金は減らしたくない、更にハワイで購入する物件のキャッシュフローで返済可能、という方がご利用されたりします。


<Crossover>

現地の支店へ行くことが難しい日本人のお客様にとって、オンラインバンキングの機能が充実しているととても便利です。Bank of Hawaiiのオンラインバンキング「e-Bankoh」でできることを教えてください。


<Bank of Hawaii 早川さん>

「e-Bankoh」では口座残高や取引を確認することができます。複数の口座をお持ちの場合は、ご自身の口座間で振替手続きも可能です。通常、取引明細は紙で発行されますが、オンラインに切り替えることもできます。オンラインでの明細確認に切り替えていただければ、明細発行の手数料がかからなくなります。先ほどお話ししたように、送金は規制が厳しいですので、「e-Bankoh」で第三者への送金は今のところはまだできません。


<Crossover>

オンラインバンキングで送金ができないのは残念ですが、先ほどの送金に関するお話を思い返すと、それが難しいことも納得できます。


<Bank of Hawaii 早川さん>

現在はまだオンラインの機能は限定的ですが、これからは「e-Bankoh」に限らずオンラインでできることが増えてくると思います。現在Bank of Hawaiiは、ATMで小切手の入金も可能です。以前は換金も入金も、支店の窓口でのみ取り扱いが可能でした。それが今は手書きの小切手をATMが読み取り、口座に入金できるようになりましたので、もう窓口に並ぶ必要はありません。


むしろ今は、ATMに行かずともスマホにBank of Hawaiiのアプリを入れていただければ、小切手の写真を撮るだけで口座に入金することができます。アプリはアメリカのApp StoreとGoogle Playでダウンロード可能です。このようにBank of Hawaiiはデジタル・テクノロジー面にも力を入れており、その方面への投資は、ハワイの銀行の中でも最も積極的に行っていると思います。


※日本の方でも国と地域の設定をアメリカに変更していただければアプリのダウンロードが可能ですが、Bank of Hawaiiが正式に推奨するものではありません。

ハワイに銀行口座を持つということ


<Crossover>

私どもは不動産会社なので、銀行口座の開設もつい「不動産管理に便利」という点ばかりに注目してしまいます。不動産を所有していない方にとっても、ハワイに銀行口座を持つメリットはありますか。


<Bank of Hawaii 早川さん>

その人がどれだけハワイと繋がりを持っているかによりますが、ハワイには旅行に来るだけという方にもメリットは十分にあります。ハワイは1年に複数回から数年に1回まで頻度の差はあれど、リピートする方がたくさんいらっしゃいます。そういう方にとって、ハワイに銀行口座があってお金が入っていれば、旅行にいらっしゃる度に両替えしたり、その都度為替を気にする必要もなくなります。


Checking口座を開設していただくと、ATMカードとデビットカードが一緒になったカードが発行されますので、買い物や食事は全てそれで支払うことができます。また、両替したお金は一旦口座に入れてしまえば、使いきれなくても気にする必要もありません。このように「ハワイにいらっしゃった時の過ごしやすさが変わる」というのは大きなメリットではないでしょうか。


<Crossover>

確かに両替や支払いなど一つ一つは小さなことですが、ハワイに口座を持つことでそれが一気に解消されたら、よりハワイを楽しむことができそうです。


<Bank of Hawaii 早川さん>

その通りです。
不動産の話に戻ってしまいますが、ハワイに不動産をご所有の場合、管理費の引き落としなどで必ず銀行口座が必要になります。更にその先の話になると、ハワイの不動産を売却する際には売却価格に対して税金が一律かかります。その税金は多めに支払っているので、大抵の場合は還付を受けます。返金は小切手で返金されますので、入金する口座が必要になるのです。不動産を所有されている方はいずれ口座が必要になると思います。


<Crossover>

日本でも小切手を換金できないことはないのですが、取り扱い銀行がとても少なく手数料も高いので、できるだけ小切手は受け取りたくない方が多いと思います。それもハワイに口座があれば解決ですね。


<Bank of Hawaii 早川さん>

更に踏み込んで、資産を分散する場所としてハワイを選ぶ方が最近とても増えています。まだほとんどの日本人は日本円での資産保有のみですが、日本で何かあった時のために資産の分散を検討する方が多くなっています。最近は香港やシンガポールでの口座開設が以前よりは難しくなったと聞いています。結果としてハワイを検討する方が増えているようです。


やはり、ハワイはアメリカの一部であるということ、保有できるのが基軸通貨であるドルという安心感、更にその場所は気候も穏やかで過ごしやすく、自分が歳を重ねてなお行きたいと思えて、物理的にも行きやすいから、というのは理由として挙げられるでしょうね。

Bank of Hawaiiと日本のつながり


<Crossover>

2018年にSMBC信託銀行とBank of Hawaiiの提携が発表されたと記憶していますが、提携は今でも続いていますか。


<Bank of Hawaii 早川さん>

はい。もちろん今も続いています。SMBC信託銀行とはお互いのお客様を紹介したり、銀行間送金手数料を無料にしたり、という形で提携しています。ほかのハワイの銀行も日本の銀行との関わりを発表をしているのを聞いたことがありますが、具体的な業務提携内容については、個人的に聞いておりません。


実は今回のお話に加えて、もう1つBank of Hawaiiと他行との大きな違いがあります。それは日本に拠点があることです。支店ではなく駐在員事務所という形態ではありますが、他の銀行やCrossoverさんのように、お客様とBank of Hawaiiの間に入る立場の方とのネットワーク作りに注力しています。日本の銀行法により日本国内での営業行為は禁じられていますので、個別のお客様対応は承ることができないのですが、それでも日本に拠点を置いているのはBank of Hawaiiが日本というマーケットを非常に重要視している何よりの証ですし、今後もこの姿勢は続くと思います。


SMBC信託銀行との提携も、日本のお客様とのつながりを重視して始まりました。そこを1つのきっかけに、現在日本に駐在員事務所を持つまでに至りました。今後はこの拠点を足掛かりに、より多くの日本の方々のお役に立てればと思っています。

口座開設後に役立つ知識や、資産の分散先としてハワイを選ぶ意味について、説得力のあるお話を伺うことができました。観光地として日本人に大人気のハワイですが、それだけにとどまらず、大切な資産を預けるにふさわしい場所であると再認識できたように思います。

前編・後編にわたるロングインタビューで、Bank of Hawaiiの良さもよく理解していただけたのではないでしょうか。早川さん、ご協力有難うございました。


6月10日現在、ハワイ州では1回以上のワクチン接種完了者が60%、2回目の接種完了者が54%となっています。順調なワクチン接種により規制の緩和が進み、メインランドからの旅行者数が回復してきたことで、街ではコロナ以前のような賑わいが感じられるようになりました。また、昨年一時的に落ち込んだ不動産市場は、すっかり回復し、これまで以上の活況を見せています。

パンデミックという未曾有の事態をいち早く切り抜け、力強く成長を続けるハワイは、第2のホームとして、資産を預ける場所として、より存在感を増したことは間違いないでしょう。