ハワイ銀行口座の疑問を全部解決!</br>初めての「Bank of Hawaii」(1)

ハワイ不動産をご所有になると、皆様検討するのがハワイの銀行口座開設です。管理費の支払いや賃貸収入の受け取りなど、送金やカードでは面倒な手続きがたくさんありますが、ハワイに口座があれば手間を大幅に省くことができます。また、先行き不透明な現在、資産の分散のために海外に資金を移したいとお考えの方も多くいらっしゃることと思います。

そういった方々の一助となるべく、今回はBank of Hawaii(バンク・オブ・ハワイ)でインターナショナル・バンキング・オフィサーを務める早川さんに、Bank of Hawaiiについて、海外に口座を持つ意義について、基本から詳しく教えていただきました。

早川さんは日本で大学を卒業後、20年の社会人経験を経てハワイへ渡航。現在はBank of Hawaiiで日本の富裕層のお客様を専門にご担当なさっています。これまでのご経験から富裕層のお客様固有のご事情に理解が深く、お客様の目的に沿って提供する的確なアシストに定評があります。

Bank of Hawaiiはココがすごい!


<Crossover>

ハワイの銀行というとBank of Hawaiiの他、First Hawaiian BankやCentral Pacific Bankなどが思い浮かびますが、他行との違いはありますか。Bank of Hawaiiの特徴を教えてください。


<Bank of Hawaii 早川さん>

Bank of Hawaiiは1897年にハワイで創業しました。長い歴史を持ち、ハワイで最も古い銀行の1つです。


ハワイには9つの銀行があり、その中でもBank of Hawaii、First Hawaiian Bank、Central Pacific BankとAmerican Savings Bankの上位4行がマーケットシェアの90%を占めます。その中でもBank of Hawaiiはハワイで最も大きな銀行の1つであり、最も歴史のある銀行の1つと言えます。

その他、ムーディーズ社による格付けもハワイの銀行中では最も高く、堅実な経営を誇る安全な銀行と言えると思います。


日本の方は銀行を「お金を預けるところ」と捉えている方が多いので、銀行において最も重要視するのは安全性ではないでしょうか。特に自分が住んでいない所に大切な資産を預けるとなると、尚のこと安全性は大きな指標です。それを考えると、Bank of Hawaiiは日本人には一番適した銀行と言えるかもしれませんね。


<Crossover>

海外に資産を預ける事に不安を持つ方も、歴史が古く規模も大きく、格付けも高いとあれば安心して利用できますね。余談ですが、メインランドの大手銀行はあまりハワイでは見かけないような気がします。


<Bank of Hawaii 早川さん>

そうですね。以前は数行あったと聞いていますが、現在は撤退していますね。先程も申し上げました通り、ローカルの銀行がしっかりしており、かなりのマーケットシェアを占めていること、また本土と異なるハワイという場所の特殊性を理解していなければビジネスも上手く進められないということも要因として考えられます。ハワイはそれだけローカルとのリレーションシップが大切な場所と言えるでしょう。

口座ってどうやって開設するの?


<Crossover>

Bank of Hawaiiでは日本に住む日本人でも口座を開設することができるんですよね。日本人としては郵送などで口座開設が可能であればとても楽なのですが、やはり現地に行かなくては難しいのでしょうか。


<Bank of Hawaii 早川さん>

はい。非居住の日本人でも口座を開けることができます。ただ、口座開設時には必ず現地でID(日本人ならパスポート)と照らし合わせて本人確認をしなくてはならないというルールがありますので、どうしても現地にお越しいただく必要があります。残念ながら郵送での開設はできません。国の規定により、銀行にはその義務がありますので、どうかご理解ください。


個人のお客様は現地にさえお越しいただければ、開設は簡単です。Bank of Hawaiiの支店で、パスポート・居住国のTax ID(日本人ならマイナンバー)・ Checking(当座預金)口座なら$25以上、Savings(普通預金)口座なら$100以上の最低預入金の3点をお持ちいただければ、その場で開設することができます。一時間弱もあれば手続きが完了しますので、「あ、これでもう終わり?」と皆さん結構驚かれます。


<Crossover>

そうなんですね。法人の口座も同じですか。


<Bank of Hawaii 早川さん>

「窓口にお越しいただかないと開設はできない」という点では法人のお客様も同じですが、手続きは全く異なります。個人のお客様はふらっと窓口にいらっしゃって「今口座を開けたい」とおっしゃられても対応可能ですが、法人のお客様はそうはいきません。


日本法人の場合、まずは外国法人としてDCCA(Department of Commerce and Consumer Affairs:ハワイ州商業消費者局)に登録しなくてはなりません。更に、IRS(Internal Revenue Service:アメリカ国税局)からEIN(Employer Identification Number)というTax IDも取得していただく必要があります。

その後、DCCAの登録完了書類とTax ID、Bank of Hawaiiの必要書類を全て揃えて申請を出していただきます。いただいた書類を元にBank of Hawaiiが法人の所有者、ビジネス内容、開設目的などを全て確認し、問題がなければ口座を開設することができます。


これは中々時間のかかるプロセスですので、まずは個人口座を開けることをお勧めします。そこでご本人確認も全て済ませて、そのあとに法人口座を開けるという流れが良いと思います。法人口座の開設時もご本人に現地にお越しいただくこともありますが、法人の形態によって、社内のどのポジションの方に来ていただくかは異なります。いずれにせよ、法人口座の開設は決して簡単ではありません。


<Crossover>

個人と法人では大分難易度が違いますね。法人口座の開設は予想よりもとても難しそうです。


<Bank of Hawaii 早川さん>

今世界中で、その国の居住者以外の個人・法人の銀行口座を開けるハードルがとても高くなっています。アメリカでもテロ以降とても厳しくなり、メインランドではごく一部を除き、ほぼ不可能と聞いています。ハワイは世界中からリピートされる方も多く、特に日本は文化的にもビジネス面も繋がりが強いので認められているのだと思いますが、法人がアメリカ国外にある場合、ハワイの銀行にはそのビジネスの実態が見えません。それを安易に口座を作ってしまって、マネーロンダリングをはじめ違法なことに使用されているとなれば、銀行の信用問題に関わってきます。そういった事情で海外法人はリスクの高いお客様と看做されるので、審査が厳しいのです。


お客様にとっては簡単に口座を開けられた方が便利かもしれませんが、しっかりとした銀行ほど、こういったコンプライアンスは厳しいとお考えいただければと思います。


<Crossover>

法人によっては開けられないこともあるのでしょうか。


<Bank of Hawaii 早川さん>

口座の利用目的がはっきりしていて、取引がある程度限定されるのであれば大丈夫だと思いますが、ビジネスの内容によっては、開設が認められない可能性はあります。ご不安な場合は事前にご相談されることをお薦めします。

口座の種類を知って賢く使おう


<Crossover>

Bank of Hawaiiにはいくつか口座の種類があるようですが、各口座の特徴、使い方について教えてください。


<Bank of Hawaii 早川さん>

日本では普通預金口座が一般的な口座だと思いますが、アメリカではChecking口座が最も頻繁に使用されます。アメリカで日常的に使う小切手やデビットカードは、Checking口座に紐づけられているからです。Savings口座は名前の通りsaving(貯蓄)するための口座なので、ひと月あたりに引き出せる回数が規約で制限されています。


ですので、まずはChecking口座を開設することをお薦めします。Checking口座で余剰分が出てきたらSavings口座に移すなり、より利息の高いTime Deposit(タイム・デポジット:定期預金)を開設するのが一般的な口座の使い方です。


<Crossover>

Savings口座とTime Depositの違いは利息だけですか。


<Bank of Hawaii 早川さん>

利息も異なりますが、Savings口座は月数回引き出すことができる一方、Time Depositは定期預金ですので、一定の期間引き出すことができません。期間満了前の解約には違約金が発生します。

コロナ前までTime Depositの利率はそれなりに高く、円高も続いていましたので、日本でドル建の口座を持っていた方がBank of HawaiiのTime Depositに資産を移すということも多くありました。


<Crossover>

Checking口座、Savings口座、Time Depositの他に「Bankohana(バンク・オハナ)」というものがあるようですが、これはどのような口座ですか。


<Bank of Hawaii 早川さん>

CheckingやSavingsなどの口座から一定条件を満たせば、アップグレードできる総合口座です。「Bankohana」には預金の金額によってレベルが3つあります。それぞれ$6,000、$20,000、$50,000の預金を保っていただく代わりに、レベルに応じて様々なサービス料や手数料が無償となります。


例えば、日本の口座からBank of Hawaiiへ送金する場合、送金元でも手数料がかかりますが、Bank of Hawaiiに着金した時にも$13の手数料が発生します。それが、例えば「Bankohana」のレベル2以上なら着金手数料がかかりません。その他にも、通常小切手帳の発行には日本への送料を含め$50弱かかりますが、それも無料になる等のメリットがあります。


<Crossover>

それはとてもお得ですね。日本人のお客様でも「Bankohana」使っている方はいらっしゃいますか。


<Bank of Hawaii 早川さん>

私が担当するお客様は皆様ご利用されていらっしゃいますが、「Bankohana」は1つ目に開設する口座ではありませんので、まずはConvenience Checking口座などの一番ベーシックな口座を開設し、海外口座の使い方に慣れていただくのがお勧めです。そこからより大きな金額を預けるようになった時に、「Bankohana」にアップグレードしていただければと思います。


<Crossover>

有難うございます。口座の種類と違いについて理解できました。
口座について少し気になっていたのですが、維持費用は発生するのでしょうか。


<Bank of Hawaii 早川さん>

一番ベーシックな口座であれば維持費用はかかりません。ただ、プラスアルファの費用が発生することはあります。例えば、毎月発行するステートメントを日本までお送りする場合は手数料がかかります。でもこれはオンラインバンキングを設定し、そこでステートメントを閲覧するようステイタスを変更すれば抑えることが可能です。


その他、Checking口座は1年間出入金がないと休眠状態になってしまうのですが、休眠状態の間は毎月手数料が発生します。残高がマイナスになったり、切った小切手が落ちなかったりした時にも手数料がかかります。こういった特別な状況では手数料が発生することはありますが、維持費用というものはありません。

ワイキキ支店なら日本語対応可能です!

画像はBank of Hawaii公式サイトより引用

<Crossover>

日本のお客様にとって、英語で口座開設手続きをするのは中々ハードルが高いと思うのですが、日本人行員に担当していただくことはできますか。できれば予約の時点で日本人の方を指名できると安心です。


<Bank of Hawaii 早川さん>

ワイキキ支店には日本語の話せるオフィサーがいますので、日本語で説明・ご案内することができます。以前は予約ができなかったのですが、今はWebサイトから可能になりました。窓口での予約も可能です。支店は混み合うこともしばしばありますので、予約がない場合はお待たせすることや、日を改めてのご来店をお願いすることもありますが、何卒ご了承ください。

※ウェブサイトから予約の際にワイキキ支店を選択すると、お名前から判断して日本のお客様であれば、日本語を話せるオフィサーが対応してくださるそうです。

ご予約はこちらから!:https://www.boh.com/landing-pages/bank-by-appointment


<Crossover>

口座の開設は日本語が話せる方に対応していただけると分かって安心しました。口座を開けた後に質問などがあった場合、日本語で対応していただけるカスタマーセンターなどはありますか。


<Bank of Hawaii 早川さん>

カスタマーセンターはあるのですが、残念ながら現在は日本語の話せる者はおりません。カスタマーセンターにお電話していただいて、日本語での対応を希望する旨お伝えいただければ、対応可能なオフィサーより折り返しお電話させていただきます。


<Crossover>

では1本目のお電話は少し頑張らないといけませんね。毎月明細書が発行されると思いますが、日本語版を発行していただくことはできますか。


<Bank of Hawaii 早川さん>

ステートメントは英語のみです。ステートメントに限らず、開設時の書類等も含めて文書は全て英語のみです。Bank of Hawaiiはアメリカの銀行なので、当然ながら英語の書類がオリジナルです。その文言を変えることは規約上できないので、日本語訳を用意していないのが現状です。


ステートメントについて申し上げますと、ステートメントを読むだけならあまり英語力は必要ありません。必要最低限の単語を理解して、落ち着いて見ていただければ問題なく理解できると思います。


<Crossover>

書類一つとっても、日本語訳を準備するのは容易ではないんですね。早川さんのような担当についていただければ言葉の壁もなく心強いのですが、どうすれば担当者についてもらえますか。


<Bank of Hawaii 早川さん>

預金残高が一定以上あり、且つ今後も継続してドル資産をお増やしになりたいというご意向がある方はお申し出いただければ、行内で申請します。申請が許可されれば私が担当することができます。

今回はBank of Hawaiiのインターナショナル・バンキング・オフィサーの早川さんに、Bank of Hawaiiがどのような銀行か、日本人が口座を開設するにはどうしたらよいのかを教えていただきました。これで次回ハワイを訪問する際に、滞りなく口座を開くことができそうですね。次回は一歩進んで、Bank of Hawaiiの口座を持つとできることやローンについて詳しく伺います。どうぞお楽しみに。